プロペラを造っちゃう!
プロペラは船の中で一番大事な部品と考えています。効率が悪ければ、50%くらいにしかなりませんし、
良ければ85%以上が可能です。プロペラの単独効率を測定するのは難しいので、ちゃんと設計(計算)
して、ちゃんと造らなければなりません。
一番確実な方法はプロペラメーカーなどに頼んで削ってもらったり、3次元NCマシンがあれば良いので
すが、頼めば100万近いお金が必要だということです。
そこで、簡単にしてそれなりの造り方を披露します。ペラを自作しているチームはほとんどがこの方法で
つくっていると思われます。慣れれば1日(12時間くらい)に1個出きるようになるでしょう。
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1:設計
プロペラを造るのにに必要な寸法は直径、ピッチ、展開面積(コード)、翼型などです。
直径はシャフトから船底までの寸法から決まってきます。最低でも直径の10%のクリアランスをとるよ
うにします。ピッチと面積は計算で求めます。計算はララビー氏が考えた計算方法がポピュラー(鳥人間
チームや浜名湖チームが採用)です。
2:製作
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簡単な図面を書いておきます。 翼の形とピッチから計算した角度 表が必要になります。 |
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翼形を2枚5tのアルミ板から 切り出します。 材質はA5052がベストです。 |
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切り出した板をテーパーに削ります。根元が4mm、先端を3mmくらいにします。 削りシロ分を1mmくらい残しておきます。 フライス盤が上手に使えないので ディスクサンダーで削りました。 |
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翼はある程度まで削ります。 ディスクサンダー、ベルトサンダー 、タックサンダーを駆使します。 |
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荒削りした翼 |
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ジグにボスをセットします。 これに根元の角度に切り出した 角度プレートを根元に接着して溶接の準備をします。 |
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上から見る。 |
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片方を溶接(TIG)し、もう片方を 同じようにセットします。 |
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詳細写真 溶接はまだ、仮付けです。 |
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両方溶接して荒削りしたもの。 |
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ねじる準備をします。 角度ゲージを作っておきます。 |
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ねじりながらゲージを当てていきます。 |
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ねじる時は、バイスにボスをクランプし、大きなモンキースパナで少しづつねじります。 この時必ずスパナの跡が残りますが、後で削ります。 |
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また、ゲージをあてます。 |
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そしてねじり終わったら ひたすら削ります。 この時プラ板で翼型のゲージを作って、あてながら削ります。 最後_にペーパーで磨いていって、 バフをかけます。 |